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復職・再就職の準備は整っている?

メンタルヘルス不調から職場復帰をするにあたり、病状が回復していることは当然ですが、業務を遂行する能力がどこまで戻っているかも大切な指標となります。今回は、病気の再燃を防ぎ、長く安定して職場で働けるためにはどのような点を意識し、復帰の準備をすればよいか、ご紹介します。

復職・再就職をサポート
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  • 健康で安定的に働くために気をつけたいこと

    健康で安定的に働くために気をつけたいこと
    ※イメージ写真です

    メンタルヘルス不調からの職場復帰は、治療に時間を要するため、休職期間が長期化しやすいと言われています。また、他の疾患と比べ再発率が高いことで知られています。なぜこのような結果が出ているかというと、職場復帰に際しての準備が十分に整っていないことが考えられます。

    まず、生活面の問題です。休職期間が長期化することで、通常勤務していたときより体力の低下は免れません。日常生活を送るのに不自由はなくても、いざフルタイムで勤務しようとすると、疲れてへとへとになってしまうことは当然のようにありえます。

    この点に気をつけると、まず勤務に耐えられるだけの体力まで近づける必要があります。療養中はゆっくりと心身を休め、症状の軽減に努めます。しかし、うつ気分が改善し、気力がわいてきたら、身体を動かすのも大切です。

    負担になりすぎない程度の軽い運動をとり入れてみるのも復帰のための準備になります。

    現在、外出しておこなう運動は難しいかもしれませんが、自宅でおこなえるストレッチや運動は、スムーズな職場復帰のためにもぜひ取り入れてほしいものです。

    また、作業能力についても注意が必要です。症状の影響もありますが、業務をこなすための作業能力は療養生活中に低下しています。集中力の低下も感じるかもしれません。職場復帰したからといってすぐに作業能力が向上するわけではなく、徐々に回復していくものと意識しておく必要があります。

    職場復帰、すなわち、休職前と同じだけのパフォーマンスと考えていると、復帰直後の自分自身にどうしてもギャップを感じてしまいます。「もっとできるはずなのに」と自分に落胆するかもしれませんし、職場の同僚と比べて落ち込むこともあるかもしれません。このようなギャップは症状が再燃するもとにもなりますので、注意が必要です。

    最初は焦らず、自分に与えられた仕事をこなすことから始めていきましょう。また、できるだけ復職前の自分自身とのギャップを小さくするために、療養中から作業能力を磨くトレーニングをおこなっておくことも有効です。

  • 作業能力を向上させよう ~集中力を高めるトレーニング~

    作業能力を向上させよう ~集中力を高めるトレーニング~
    ※イメージ写真です

    職場復帰に際し、できるだけ作業能力を向上して臨みたいと考えるのは自然な心理です。できるだけ早く職場に適応するためにも、業務をこなせるに越したことはありません。このような目標を達成するために、職場復帰支援(リワーク)では、作業能力を向上させるトレーニングを実施しています。

    個人でおこなうものと集団でおこなうもの、両方ありますが、ここでは個人で実践できるトレーニングを紹介します。

    身近にある新聞記事を活用したトレーニングです。

     

    ・最初は記事を書き写すことから始めます。2回目以降は音読でも構いません。

    文章の書き取りや音読をすることで集中力が高まります。メンタルヘルス不調のときは、文字が頭に入らない、文章がすり抜けていくようだという話がよく聞かれます。

    文字と向き合い、意味を理解しながら、目を通すことができるようになるというのはひとつの回復の目安にもなります。まずは一番簡単なトレーニングから始めましょう。

     

    ・次は、新聞記事の要約をしてみます。

    要約をする、ということは文章の意味を理解し、重要な情報とそうでない情報を整理する作業でもあります。要約ができるためには、情報の取捨選択という高度な能力が必要になります。集中力はもちろん、判断力も要求されます。次はこの段階を目指しましょう。

     

    ・要約した記事に対して、自分の意見を記述して(述べて)みます。

    要約した内容に関して自分の考えをまとめる作業です。そして、その考えを他の人に伝わるように表現するトレーニングです。症状が重いときは「考えがまとまらない」「頭の中にもやがかかったような気がする」という状態もあったでしょう。

    ですが、症状が落ち着いてくると、自分の考えや意見をまとめることができるようになります。自分の言葉を目にする人、耳にする人を意識し、自分の言葉が通じるように表現しようと思います。この能力は、職場に復帰するうえでとても大切になってきます。

     

    ビジネスシーンを想定すると、相手の話を瞬時に理解し、大切な内容を取捨選択し、それに対して自分の意見を返します。何気ないやりとりのようですが、これがコミュニケーションの基本です。

    職場復帰したときに、現場のスピード感に追いつけないということはよくあることです。

    それは、あなたの作業能力がまだ回復途中にあるからに違いありません。

    作業能力はトレーニングを重ねることで徐々に回復していくものですので、無理のない範囲で上記のような取り組みを休職中におこなっておく価値はあります。

  • 職場復帰の心構え ~病気の回復を信じること~

    職場復帰の心構え ~病気の回復を信じること~
    ※イメージ写真です

    職場復帰に必要な準備を紹介してきました。体力の回復、作業能力の向上など、スムーズな復職・再就職に欠かせないものです。メンタルヘルス不調からの復帰は、周囲との差に置いていかれたような気持ちになるケースも少なくありません。

    それは、主治医の復職の基準が病状の回復であるのに対し、職場の基準が業務に関するパフォーマンスであることも影響しています。体力の回復や作業能力の向上などが、本来ならまだ十分でないまま職場復帰してしまうために、職場への不適応を起こしてしまうケースもあるのです。結果、病気が再発してしまっては、職場復帰した意味がありません。

    ですので、まずは自分の回復を信じ、目の前の仕事をひとつずつこなしていきましょう。

    大切なのは、焦ったり、ストレスを溜めて、症状を再燃させないこと、病気を再発しないことです。

    このような状況に対応するために、最近は試し出勤制度をとり入れる職場も増えてきました。

    短時間勤務では、最初からフルタイムで働くのではなく、体力の回復具合を確認し、業務時間を増やしていくことができます。こうすることで、いきなり負担がかかる職場復帰を防ぐことができます。

    また、従来業務の感覚に慣れる期間を設け、負荷の軽い業務から始めていくこともできます。

    このような制度を活用することで、復職の準備性を高め、無理のない職場復帰を目指すことが可能です。職場復帰を考えている休職者は、人事労務担当者にこれらの制度を活用できるか確かめてみるのもよいでしょう。

公開日 2021年5月18日