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【コラム】自粛生活の長期化によるストレスと対処法について

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、私たちの生活は大きく様変わりしました。
これまで「あたりまえ」だった生活は制限を受け、好きな場所に自由に行くことも難しくなりました。
仕事に関しても、テレワークになるなど環境が変わった方も多いのではないでしょうか。
様々な要請を受け、私たちが自宅で過ごす時間は格段に増えています。このような状況下で心身を健やかに保ち、ストレスに負けずにいることは難しく感じられるかもしれません。
ですが、小さな努力を積み重ねることで、守れられる健康もあります。
ささやかな対策に思われるかもしれませんが、実行することで、心身の健康を維持していただきたいと思います。

生活リズムの維持

外出自粛要請やテレワークなどにより、自宅で過ごす時間は圧倒的に長くなりました。
多くの社会人の生活サイクル、つまり、決まった時間に起床し、定時に出勤するというルーティンが、自宅待機により崩れることになりました。
起床時間も遅くなり、普段より朝寝坊するようになったかもしれません。朝ゆっくりできるからと、夜更かしの習慣もついているかもしれません。
しかし、このような生活リズムの乱れこそが、心身の健康にとって悪影響になるのです。

人間の身体には「サーカディアンリズム」と呼ばれる体内時計が備わっており、これが機能することで日中の集中力や質のいい睡眠をもたらします。
この体内時計は起床時間と密接なかかわりがあり、朝目覚めたときに太陽の光を浴びることで正常に動き続けられます。というのも、サーカディアンリズムは約25時間周期で変動するもので、そのままにしておくと、一日1時間ずつずれが生じることになります。
このずれをリセットするために必要なのが、朝、太陽の光を浴びるという習慣であり、決まった時間に起床するということなのです。

夜22時から23時に自然な眠気をもたらすためには、起床時間を6時から7時にするのが理想的だと言われています。
今、自宅で過ごしている方で、この起床時間をどれだけ守り続けられているでしょうか。改めて生活リズムを振り返り、外に出ていたときと同じようなサイクルに戻してみてください。

生活リズムが乱れると

生活リズムの乱れは心身の健康に悪影響を及ぼすというのは前述したとおりです。
では、具体的にどのような不調感が考えられるのか見ていきましょう。

まず体内時計の影響を大きく受けるのが睡眠の質の低下です。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、というような睡眠の問題が生じてきます。
眠れないという状況は大きなストレスにもなります。長期に渡る睡眠の問題は、うつ病など他の病気を引き起こす誘因にもなりかねません。早めの対処が必要になります。
ほかにも、食欲不振や、意欲の低下、気分の落ち込みといった不調感をきたすことが考えられます。

これらの不調感は体内時計の働きと関係があります。体内時計が正常に働くことで保たれている心身の健康なのです。
ただでさえ、自宅に閉じこもる生活は気が滅入るもの。
そのような状況だからこそ、もう一度生活リズムの重要性を意識し、規則正しい生活を送ることを目指してください。一度乱れた体内時計を元に戻すのは難しいため、体内時計を乱さない工夫が必要になります。

メリハリのある生活を

生活リズムを乱さないことが、心身の健康を維持する基本だとお伝えしました。
起床時間、睡眠時間を通常通りにするのと同時に、食生活やテレワークの行い方にも目を向ける必要があります。

家の中で閉じこもっていると運動量も減り、空腹を感じにくくなります。かといって、何も食べない生活は体調を崩すもとになります。少量ずつでも、規則正しく食事をとるようにしましょう。
家の中でできる運動や、感染予防対策を十分に行ったうえでの外出なども気分転換になってよいでしょう。

また、在宅での業務に関して、きちんと時間設定を行い、集中する時間と休む時間を作ることが大切です。自宅で業務をすることで、オンとオフの切り替えが難しくなり、自宅が落ち着ける空間ではなくなることも出てきます。
すると、リラックスできる場としての、自分の居場所が失われる結果につながります。
仕事をする場所、する時間を明確に決め、オンとオフを切り替えることで、心が安らぐ空間を守りましょう。

多くのリワークで活用されているツールとして、活動記録表というものがありますが、これは一日の活動を「見える化」するためのものです。
このツールのように、手帳などもうまく活用し、一日のスケジュールをしっかり立てることで、仕事の時間とプライベートを区別しましょう。この時間は仕事をした、という達成感にもつながります。

<ダウンロードはコチラから>
●すぐに使えるスケジューリング術 ~今日は何をしよう?~
●週間活動記録表

ただ、時間だけが過ぎていくという日々はつらいもの。一日一日、目標を設定し、一つずつこなしていくのも、充実感を味わうという意味で大切かもしれません。